2019年07月
手形の振出日
先日、広島市のお客様より
「手形を受け取った際に振出日が空欄になっているがこのままでも割引可能ですか?」
と手形の「振出日」についてのお問い合わせをいただきました。
約束手形は法律(手形法)で書き方のルールが定められており、この約束手形に記載されてなければ手形として有効に成立しえない事項(必要的記載事項)を「約束手形要件」と言います。
約束手形の手形要件は以下の通りです。
1.約束手形文言
2.単純な支払約束(条件付きではないこと)
3.手形金額
4.満期
5.支払地
6.受取人
7.振出地
8.振出日
9.振出人の署名(記名・捺印可)
通常、銀行などで購入した手形用紙にはあらかじめ1、2、5、7は印字されている場合が一般的で、手形を受け取る際に気をつけなければいけない記載事項は3、4、6、8、9ということになります。
今回の「振出日」は手形要件に該当しますので、不完全な約束手形として無効ということになります。
ただし、手形要件の全部、または一部を欠く未完成手形であっても、記載していない手形要件(白地部分)の補充権を同時に付与して交付されたものは商慣習法上、白地手形として有効に流通することが認められています。
実際の取引でも振出日の書いていない手形は多く存在しており、銀行取引上も当座勘定規定などで振出日の記載がなくても支払う約定をしています。
よって結論としましては、商慣習法上、銀行取引上も白地手形として流通することが認められておりますので、「振出日」の記載がない手形でも有効ということになります。
しかしながら、手形法上の手形要件に該当する「振出日」ですので、トラブルの回避や不渡になった場合には裏書人等に請求できなくなるリスクもありますので、手形の振出先に確認をし、記入してもらうか補充するのがベストと考えられます。
三及では振出日の記載のない約束手形につきましても割引可能ですが、場合によってはトラブル回避のためにお断りさせていただく場合がございます。
手形を受け取る場合は手形要件に不備がないかをチェックすることが必要です。
また、取引銀行や各種条件によって取扱いが異なりますので、疑問に思う点がございましたら、割引業者や金融機関等にお問い合わせされることをお勧めいたします。
手形・でんさいのことでしたら創業70年の安心と信頼の三及までお問い合わせください。
0120-398-393
2019年7月30日投稿
暑中お見舞い申し上げます
平素より格別のご厚情に賜り、誠にありがとうございます。
暑さ厳しき折、皆様のご健勝をお祈り申し上げます。
誠に勝手ながら
8月11日(土)~8月15日(木)
まで夏季休暇とさせていただきます。
8月16日(金)より通常営業いたします。
今後ともなお一層のご愛顧のほどお願い申し上げます。
2019年7月24日投稿
手形・でんさい動向
三及では「手形割引」も「でんさい割引」も取り扱っており、全国の中小・個人事業主の皆様にお愛好いただいておりますが、本日は手形・でんさいの動向のお話です。
2018年の全国の手形交換高は、261兆2,755億円(前年比30.1%減)で、2年連続で減少。
手形交換高がピークだった1990年の4,797兆2,906億円に比べ94.5%減と大幅に減少しました。
一方、2013年2月にスタートした全国銀行協会の電子記録債権、でんさいは2018年の発生記録請求金が18兆4,630億円9,000万円(前年比23.8%増)と伸長してはいますが、手形交換高の7.0%にとどまっており、増加ペースも鈍化しているようです。
手形の印紙税や管理コスト・管理リスクの軽減のために導入されたでんさいですが、基本的には手形と同様のペナルティーが課せられていることや、中小・個人企業のIT化の遅れなどから、思ったよりも普及しておらず、企業の決済方法の変化の流れは、手形からでんさいではなく、手形から現金決済と向かっているようです。
しかしながら、手形という流動資産を支払譲渡や割引で現金化することによって資金繰りをしていた中小・零細企業はその資金繰りを借入に依存せざるえない状況になっているようです。
また、手形は振り出す方にペナルティーが課せられていることで支払に強制力が働いておりましたが、現金決済では契約書を交さない取引も多く存在する、中小・個人企業間の取引では集金トラブル等のリスクにもなっているようです。
IT化やキャッシュレス化は今後も進んでいくとは思いますが、一方で目に見える安心感やモノを介すことによってヒトとヒトが直接出会うことの意義は便利さに勝るとも劣らぬ価値があるように思います。
三及は小さい会社ではありますが、「小さい会社だからできる、小さい会社にしかできないサービスを!!」モットーに中小・個人企業の皆様の資金繰りのお役に立てるよう、引続き手形割引に力を入れて頑張ってまいります。
全国からのお問い合わせをお待ちしております。
2019年7月22日投稿
大雨特別警報
西日本から東日本の太平洋側停滞する梅雨前線が活発化し、九州南部を中心に今晩から4日の朝にかけて猛烈な雨が見込みで、気象庁は本日の午前中に数十年に一度の雨となり得る「大雨特別警報」発表の可能性を指摘。「命を守るための早めの避難を」と呼び掛けたようです。
九州南部では既に先週末より記録的な大雨になっており、土砂崩れや河川の氾濫の危険度が高まっているようです。
昨年7月の西日本豪雨の被害を教訓に、大きな被害が出ないことを心よりよりお祈りします。
まさかは必ずやってきます!!とにかく早めの避難を!!
2019年7月3日投稿