でんさい用語集①「電子記録債権/でんさい」
政府は今年の2月にDXやペーパーレス化の一環として2026年までに手形の廃止を呼びかけました。
今後は商取引の中で電子記録債権(でんさい)を取り扱うことが増えていくと予想されます。
その制度の仕組みや用語など聞きなれない言葉も多いと思われます。
当ブログではでんさい用語集として皆様にお伝えしていければと思います。
第1回目は「電子記録債権/でんさい」と題しまして、電子記録債権やでんさいについてお話ししたいと思います。
電子記録債権制度は2008年に中小企業や事業者の資金調達の円滑化を図るために創設された制度で手形の問題点を解決する新たな決済手段して取扱いがスタートしました。
「電子記録債権」は、電子記録債権法に基づき電子債権記録機関に電子記録がされることで発生や譲渡することが出来る金銭債権です。
また、全国銀行協会が運営する電子債権記録機関をでんさいネットと言い、でんさいネットが取り扱う電子記録債権のことを「でんさい」といいます。
異なる電子債権記録機関が取り扱う電子記録債権には互換性はなく、他の電子記録債権期間の電子記録債権はでんさいネットで取り扱うことは出来ませんし、その逆も同様に取り扱いが出来ないのも大きな特徴です。
具体的には三菱東京UFJ銀行の100%子会社が運営し、取り扱う「電手」やみずほ銀行が取り扱う「電ペイ」がありますが、共に取引先である大企業の支払に用いられる事を目的としており、その流通は限定的で、「でんさいネット」には全国で1400もの金融機関が参加しており、従来の手形のように一般的に流通するものは「でんさい」という事になります。