2026年10月
手形廃止で中小企業の資金繰りはどう変わる?でんさいへの移行で知っておきたいこと
企業間取引で長く利用されてきた約束手形ですが、近年は電子化が進み、企業間決済の方法も大きく変わっています。
手形から電子記録債権である「でんさい」へ移行する企業も増えており、中小企業にとっては決済方法だけでなく、資金繰りについても見直す機会となっています。
この記事では、手形からでんさいへの移行によって、中小企業の資金繰りにどのような変化が考えられるのかを解説します。
手形から電子化へ
紙の手形を利用する場合、発行・受取・保管・郵送など、さまざまな事務作業が発生します。
電子記録債権であるでんさいを利用することで、こうした紙の手形に伴う事務負担を軽減できることが期待されています。
企業にとっては、決済業務の効率化というメリットがあります。
でんさいへの移行で注意したい「資金化」
手形からでんさいへ移行すると、決済の電子化が進みます。
しかし、企業の資金繰りという視点では、
「売上が発生した日」と「実際に資金を使える日」の差
を意識することが重要です。
例えば、商品を納入して売上が計上されても、でんさいの支払期日が先であれば、その資金を実際の支払いに利用できるまで時間があります。
そのため、資金需要が発生する時期によっては、早期資金化を検討する必要があります。
でんさい割引という選択肢
支払期日前のでんさいを早期に資金化する方法の一つが「でんさい割引」です。
でんさいの支払期日を待たずに資金化することで、仕入れや外注費、その他の運転資金に充てられる可能性があります。
特に、
- 入金サイトが長い
- 大型案件で一時的に運転資金が必要
- 支払いが先行する
- 売上はあるが手元資金が不足する
といった企業では、資金繰りの選択肢として検討できます。
手形からでんさいへ移行する企業が確認しておきたいこと
でんさいへの移行を検討する際には、決済方法だけを見るのではなく、資金繰りまで含めて準備することが重要です。
確認しておきたいポイント
- 取引先がどの決済方法を利用するのか
- 入金までの期間はどの程度なのか
- 支払期日前に資金が必要になる可能性があるか
- 資金化する場合のコストはいくらか
- 資金繰り表にどのように反映するか
これらを事前に整理しておくことで、決済方法が変わった後の資金繰りを考えやすくなります。
手形廃止は「資金繰りを見直す機会」
手形からでんさいへの移行は、単なる決済方法の変更ではありません。
自社の売掛債権や入金サイト、運転資金を改めて確認する機会でもあります。
特に中小企業では、資金繰りに余裕を持たせるために、必要なときにどのような資金化手段を利用できるのかを事前に把握しておくことが重要です。
まとめ
手形からでんさいへの移行が進む中、企業は決済方法だけでなく、資金繰りについても考える必要があります。
でんさいを受け取った後、支払期日まで待つのか、譲渡するのか、早期資金化を検討するのか。
自社の資金需要に合わせて選択肢を整理しておくことが、安定した資金繰りにつながります。
株式会社三及では、でんさい割引についてのご相談を受け付けています。
2026年10月1日投稿

